企業交流委員会 見学会実施報告
JFEスチール㈱・東日本製鉄所(千葉地区)見学会 12月6日(水)

企業交流委員会 見学会実施報告
JFEスチール㈱・東日本製鉄所(千葉地区)見学会
2023 年12 月6 日(水) 参加人数:25 名

報告:企業交流委員会 塚越公志

 企業交流委員会企画の製鉄所の見学会の内容につき、ご報告させて頂きます。
 個人的には小学生時代の社会科見学前のわくわく感が再現されたような状況で、当日参加させて頂くことになりました。

戦後初めての銑鋼一貫型臨海製鉄所

 見学会は、天気にも恵まれ、御茶ノ水駅から大型バスで出発し、片道1 時間15 分程度で蘇我駅近くの現地に到着。早々に、ご担当の方からのビデオを交えて全体概要説明を頂いたのちに、再度、バスでの工場内の移動となりました。製鉄所の敷地は、縦3 ㎞、横3 ㎞、総面積766 万㎡(230 万坪)となり、なんと東京ドームの165 倍の敷地面積を有するため、見学センターから、中心部の溶鉱炉まで、車で15 分程度とかかります。バスで移動中の工場内には、溶鉱炉、ガス貯蔵タンクなどの外観はもちろん、様々な用途がある車も行き来しており、これだけでもなかなか見ごたえがあるものでした。
 実際にヘルメット・ジャケット・軍手等を着用の上、工場内に入り、溶鉱炉で溶かされた1600℃の鉄が、製鋼工場からスタートし、熱間圧延工場を経て、順次、車などで使われるステンレス鋼板などに様変わりする様子を目の前で見させて頂くことが出来ました。当日の外気温は10 度前後でしたが、ドロドロに溶かされた鉄が冷やされていく過程に立ち会うだけでもその熱気で汗が止まらない状況で、これが真夏になると、体感温度は40℃を超すとのことですから、過酷な環境下で日夜業務に従事されていることを実感しました。
 振り返るに、この工場は1953 年から本格稼働を始めた銑鋼一貫製鉄所であり、工場の説明を頂いた方からも、自分たちの仕事に対する誇りと充実感が伝わってくるものであり、その後ろ姿は、正に「鉄は国家なり」を体現されたような一面が見受けられました。

  東日本製鉄所の全体模型
  概要説明の様子

溶鉱炉外観(JFE ホームページより)
第3熱間圧延工場(JFE ホームページより)

世界最先端のテクノロジーと持続可能でクリーンな製鉄所

 また、個別の印象としては、機械化、自動化が相当進んでおり、いらっしゃる従業員の人数が、広大な敷地面積、業務量に比較して、少ないことにも驚きました。さらには、環境に配慮した取り組みにも積極的であり、溶鉱炉自体も最新鋭の高炉になっており、製鋼プロセスでのスクラップの利用拡大による二酸化炭素(Co2)の排出削減に努めるとともに工場内のエネルギーの循環が施されるように工夫されておりました。
 行政との良好な関係も構築されており、隣接する商業施設、千葉市のスポーツ公園との調和がなされ、地域住民の方々からも愛される素晴らしい工場でありました。そのことは、地域の皆様からの工場見学を精力的に受入れ、工場見学後の小学生たちからのお礼の手紙等が展示されていることからも納得できるものでした。
 なお、17 時からは、近くの蘇我駅に移動し、恒例の懇親会も飲み放題つきのコースで、南甲倶楽部の仲間との懇親を深めさせて頂くことができ、充実した一日となりました。

  見学センターでの集合写真

企業交流委員会では今後も面白い企画が

 懇切丁寧な説明を頂きましたことを感謝申し上げます。また今回の企画は、企業交流委員会の鈴木副委員⾧が、大成建設時代のネットワークを利用して実施頂いたものであり、さらに、御茶ノ水駅から東日本製鉄所までの往復の大型バスの手配は、両総観光㈱の川島社⾧にお力添えを頂きました。この場を借りて、あらためて御礼申し上げます。
 今回同様、面白いセミナー・見学会等が、今後とも企業交流委員会にて実施されるので、是非とも、気軽に参加下さいませ。初めての方々も大歓迎です。