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第37回ビジネス交流会  11月20日(月)

南甲倶楽部 第37回ビジネス交流会 2023年11月20日(月)

中央大学 駿河台キャンパス18階 会議室 / 19階 グッドビューダイニング

第1部 特別講演会

「待望の川手副会長 ご登壇!

~政財界とのつながり、鳩山会館 館長 ベンチャー企業の先駆け、

空飛ぶラーメンの真相 複数事業の立ち上げ・・・・・~」

講師:川手 正一郎氏

株式会社ニッセーデリカ 代表取締役会長 南甲倶楽部 副会長

第37回ビジネス交流会は、駿河台新キャンパスで初の開催で講演会とビジネス交流会の二部構成で盛大に開催されました。第一部の特別講演会では、株式会社ニッセーデリカの会長である川手正一郎氏が登壇し、政財界との繋がりや空飛ぶラーメンの成功秘話をはじめ、ベンチャー企業の創業体験について熱くお話いただき、経済の最前線における洞察に触れました。最後に、今、大事なのは時間、時間の大切さを痛切に感じておられるとの事、また、「人は出会いにより、己を知り、己の未来を拓く」「小人は縁に気づかず、中人は縁を生かせず、大人は袖すり合う縁も縁とする」「人生は、生きるということに価値がある。生きるということは、新しい自分を作る」「性合近し、習い合い遠し」「口は人を励ます言葉や感謝の言葉を言うために使おう、目は人の良い所を見るために使おう、耳は人の言葉を最後まで聴いてあげるために使おう、手足は、人を助けるために使おう、心は人の痛みがわかるために使おう」とたくさんの川手語録をご披露頂き、感動の講演会となりました。

第2部 ビジネス交流会

第二部では、異業種間の交流が展開されました。グッドビューダイニングで飲食とお茶の水から東京の夜景を眺めながら、活発に懇親をはかりました。この特別な雰囲気の中で、ビジネスパートナーの発掘やビジネスマッチングの機会として、会員同士が活発にコミュニケーションをとりました。また、会員相互の理解を深めるため、希望者や初参加の方には、自己紹介の機会も設けられ、これにより、参加者たちはビジネスの枠を超え、個々の経歴やビジョン、事業を共有し、新たな可能性を見いだすことができました。 

第37回ビジネス交流会は、中央大学経済界OB会メンバーにとって実り多い機会となりました。

なお、第0部として、特別講演会の前には、希望者で駿河台キャンパスの模擬法廷や図書館の見学会も行いました。

ビジネス交流会を通じて経済界の先駆者たちとの交流が深まり、新たなビジネスの展開へと広がりました。今後もOB会の交流イベントが、メンバーたちのビジネスキャリアに寄与することが期待されます。(ビジネス交流委員長 宿谷 勝巳)

懇親会での1枚
企業交流委員会 金融セミナー 11月7日

日 時 2023年11月7日(火) 18時~19時30分

テーマ「日本の未来」-日本は成長力を取り戻せるか?-

講 師 青木大樹氏

UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメント株式会社

日本地域CIO(最高投資責任者)兼 日本経済担当チーフエコノミスト

中央大学総合政策学部2002年卒業、南甲倶楽部会員

 企業交流委員会主催の金融セミナーは、「日本の未来」-日本は成長力を取り戻せるか?- と題して、UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメント株式会社 日本地域CIO(最高投資責任者)兼 日本経済担当チーフエコノミスト青木大樹氏をお招きして開催されました。

青木大樹氏

 青木氏は学生時代から「日本のために」という想いを胸に猛勉強、南甲倶楽部賞を受賞されるなど、大変熱心かつ優秀な学生であったようです。大学在籍時から内閣府にて政策企画・経済調査に携わり、経済財政の見直し・分析などを担当されました。官僚時代の青木氏は睡眠時間3時間、安倍政権の中核にて「骨太の方針」の策定に携わるなど、言葉通り「日本のために」大活躍されました。

 その後、グローバルな投資や経済の流れを知りたいという気持ちから2010年に世界トップクラスのプライベートバンクであるUBSグループへ入社され、現在に至ります。テレビ東京の経済番組「モーニング・サテライト」のコメンテーターとしても人気を博しています。

 セミナーでは、米国の社会に潜む格差のマグマのリスクの存在、仮に米国内でのリスクの顕在化がなかったとしても米国での利上げの停止後は、一定の期間をおいて大きく株価が下落するショックが発生していることを説明。一方で、ユーロも人民元も世界の基軸通貨とはなりえず、グローバルでのドルの地位は強い環境が続くことが予想されることとの見解をお示しいただきました。

 次に、日本の自給率の低さ、グローバルでの競争力の低下などの背景から、「円」の購買力を示す実効実質レートは、ピーク時の3分の1にまで低下している事実が披露されました。現在の日本はまだ稼ぐ力があり経常収支はプラスの状況ですが、仮に日本の成長力が2分の1となり、かつ、日本のマーケットシェアが2分の1となった場合は、経常収支が赤字となってしまうリスクもありうるということです。

 最後に、日本経済の未来を展望するためキーワードのご提示をいただきました。キーワードは、「脱炭素」(水素・自動車/蓄電池・半導体/情報通信・農業機械等の分野ではグローバルでの知財競争力が日本はTOP)、「新たな価値観」(環境配慮の商品にプレミアムを払うという世代が増えており需要創造、経済成長の原動力になりうる)、「省エネ・省力化」(世界的に拡がる労働力不足の環境下、省エネ・省力化を得意とする日本にはチャンス)、「家計の資産の活用」(お金に働いてもらう。運用大国化)、「ヘルスケア」(経産省の試算、2020年の24兆円の市場規模が2050年には77兆円に)であり、日本は厳しい環境に置かれているものの、国内リソースのメリハリのある活用と政策によっては明るい未来も期待できることをお示し頂きました。

 参加者からの「ドル円相場の展望」等の質問にも、丁寧にお答えいただきました。

 セミナー終了後に行われた懇親会では、講師の青木氏を中心に大変活発な交流がおこなわれ、コロナ禍を乗り越えて対面でのセミナー、懇親会ができるよろこびを参加者の皆様も感じられたと思います。