第32回中央大学南甲倶楽部賞授与式

2018年3月25日(日)多摩校舎1号館1408教室
南甲倶楽部賞授与式が受賞者、受賞者のご父母、中央大学理事長・学長・学部長、
南甲倶楽部会員の出席のもとで行われました。

・前列から川手正一郎副会長(中央)、大村雅彦理事長(右)、酒井正三郎総長・学長(左)と受賞者。後列右から星野智法学部長、篠原正博経済学部長、渡辺岳夫商学部長、樫山和男理工学部長、宇佐美毅文学部長、堤和通総合政策学部長

晴天に恵まれた多摩キャンパス。授与式は、9時30分から始まりました。川手正一郎副会長が6名の受賞者に賞状および記念品(印鑑3点セット)を授与。受賞者には「人生は出会い。出会いにより己を知り、己を磨くことです。人は幾つになっても出会いがあります。そして、その出会いに感謝することだと思います。これから、自信を持って自分の未来を切り拓いていただきたい」と励ましの言葉を贈りました。
大村雅彦理事長は「大学で学んだことを生かし、さらに視野を広げて高い目標に向かって進んでいただきたい。また、幅広い分野で活躍している先輩方が大勢いるので諸先輩の懐に飛び込んで交流を深めていただきたい」と祝辞を述べました。
酒井正三郎総長・学長は「南甲倶楽部賞を受賞した日からその名に恥じない生き方、高い夢を目指して努力する責任を負うことになります。それぞれの分野で大きく成長されることが本賞開設の趣旨。今後も一層頑張っていただきたい」とお祝いの言葉を述べました。
最後に、受賞者を代表して経済学部の植田夏実さんが「国際交流サークルでの活動や、学部長賞の奨学金でワシントンD.C.にてインターンシップに参加したことなど、将来において海外で働きたいという原点になりました。社会人になっても南甲倶楽部賞の受賞者、中央大学の名に恥じないよう、今度は自分が誰かの支えになりたいと思います」と感謝の気持ちを表しました。式典終了後、参加者の皆様は卒業式の会場へと向かいました。

感謝の言葉を述べる植田夏実さん

感謝の言葉を述べる植田夏実さん

第32回南甲倶楽部賞受賞者(敬称略)写真右から
法学部政治学科  村杉 早紀
経済学部国際経済学科  植田 夏実
商学部会計学科 フレックス・コース  梅原 雄太    
理工学部 電気電子情報通信工学科 水品 圭汰  
文学部人文社会学科 国文学専攻 永原 響
総合政策学部 国際政策文化学科  野田 琴実 

受賞者の声
私たちが大学で学んだこと、今後の希望

区役所で、まちづくりの仕組みづくりに貢献したい
法学部政治学科 村杉 早紀

学生時代は、実行に移し、直接見て聞き、そこから考えていくことの大切さを学びました。3年のゼミ活動において、石巻市の仮設住宅集約化に向けたアンケート調査の分析・提言を行った際、調査結果の紙に書かれた文書を見て理解するだけでなく、実際に石巻市に赴き現場の様子、住民の表情、声を見聞きしました。そうすることで紙には表されていなかった住民の心の底からの声を知ること、また疑問点の解消に繋げることができ、より効果的な提言を生み出すことができました。FLPの地域・公共マネジメントにおける活動では、パルテノン多摩が企画・運営するフェスティバルに参画し、市民の毎年楽しみにしているという声、この点をわかりやすくしてほしいという声を聞き、また子どもたちの笑顔を見ることで、多くの気づきや喜びを学び得ました。
この4月からは区役所の職員として、区民自らが積極的にまちづくりを行っていける仕組みづくりに貢献していけるよう努めていきます。

日々精進し世界を舞台に活躍したい
経済学部国際経済学科 植田 夏実

私は自身の成長のため、大学生時代にさまざまなことに挑戦してきました。1年次から国際交流サークルに入り、そこで英会話を学ぶ他、外国人との交流を通し異なった文化に触れることで視野を広げることができました。
2年次後期からはゼミナールで途上国のビジネスについて学びました。ゼミ生とともに1つの研究を行うことは、意見の衝突などもあり、たいへんでしたが、やり遂げた時はチームだからこその達成感を味わいました。
また、学部長賞奨学金をいただき、その使途としてワシントンD.C.で3週間のインターンシップへ参加しました。世界銀行、大使館、日米協会など世界でトップクラスの国際機関に訪問し、討論やプレゼンテーションを行ったことは非常に貴重な体験になり、将来、海外で働きたいという思いの原点になりました。
卒業後は、商社業界で働くことが決まっております。今までの経験を活かし、世界を舞台に活躍できるようこれからも日々精進して行きたいと思います。

公認会計士として幅広い活躍を
商学部会計学科
フレックス・コース 梅原 雄太

私は公認会計士になることを目標に、中央大学に入学し、勉強に励んできました。勉強している際は、多くの先生や先輩に支えられ、また、受験仲間と競い合うことで、勉強に取り組むことができました。その成果もあり、2年次には公認会計士試験に合格することができました。
その後は、自らの視野を広げようと思い、大学の短期留学制度を利用するなどして、何度か短期留学しました。留学したことによって、語学力の向上はもちろん、現地の海外の方と話せたことや海外の文化に直接触れた経験は、自分の将来において非常に大きな財産になると感じました。その他にも、公認会計士試験以外の資格試験にもチャレンジするなど、充実した学生生活を送ることができました。卒業後は、公認会計士として監査法人に勤務することになります。会計の専門家としての名に恥じぬよう、これまで学んだことを発揮しつつ、これからも自己研鑽に励んで参ります。

フラッシュメモリを研究 国際学会に論文を執筆
理工学部
電気電子情報通信工学科 水品 圭汰

在学中、もっとも多くの経験と学びの機会を得られたのは、研究室に配属されてからの1年間でした。4年次に電気電子情報通信工学科竹内研究室に配属されてからは、フラッシュメモリの研究に取り組んできました。研究を進めていく上で、壁にぶつかった時には先生や大学院の先輩にさまざまなアドバイスをいただき、第一著者として執筆・投稿した論文はIEEE主催ISCASに口頭発表として採択され、イタリアで発表できることになりました。論文を執筆する際には自分自身の未熟さ、追い込まれた時の弱さと向き合うことで、成長できたと考えています。
4月からは中央大学大学院理工学研究科に進学します。今後は電子デバイス分野で最高峰の国際学会に向けて論文を執筆したいと考えています。また、社会に出るまでに一人前の研究者となれるよう日々精進していく所存です。栄誉ある南甲倶楽部賞の受賞者であることの誇りを胸に日々着実に前に進んでいきたいと思います。

学んだのは「積み重ね」が重要であること
文学部人文社会学科国文学専攻 永原 響

私が学生時代に学んだことは、「積み重ね」がいかに重要かということです。私が4年次の後期にゼミナールにてご教授を賜った小野泰央先生は「小さな発見、小さなプラスアルファの積み重ねで文学史が成り立っていく」ということを常に仰っていました。これは文学史に限った話ではなく、小さな課題から人の一生、人類の文明など、その大小を問わず広く共通した1つの真理だと思います。
それを自身の人生に当てはめて考えると、自身の経験の積み重ねと、自分が社会に残す影響の積み重ねの2つがあります。その一つひとつは恐らく微細で、形も名前もありはしないのでしょうが、そういったものたちが自分を形成し、歴史を形成するのだと思います。
卒業後は、OA機器を中心とした営業職に就職します。業務内容はありきたりかもしれませんが、仕事におけるプロセスを大切にしている様子から就職を決めました。学生時代に学んだ思考を生かし、日々研鑽を積んでいく所存です。

常に考え行動し日本の発展に関わっていきたい
総合政策学部国際政策文化学科 野田 琴実

学生時代に学んだことは、行動することの大切さです。大学入学前後、頻繁に報道されていたイスラーム教に関心を持ち、第2外国語でアラビア語を選択しました。学習のなかで、実際にイスラーム教の方々と関わり、政治的な面以外にも触れることで、テロや過激思想などの偏見がなくなっていきました。
ゼミでは、文献で過去に行われた調査に疑問を持ち、自分でも同様の聞き取り調査を行ったところ、現在では異なる結果が得られたという発見がありました。自ら行動することで、自分のなかに変化や発見が得られると感じ、行動することの重要性を感じました。
卒業後は、インバウンド業界に進みます。どの国の人々が、日本のどの点に関心を持っているかを的確に把握し、個別に働きかけることが、今後、日本が観光立国として、さらに発展するために重要だと思います。
日本の魅力を海外に伝えるために自分にできることは何か、常に考え行動し、日本の発展に関わっていきたいです。