企業交流委員会 情報交換会
熱海 旧日向別邸・起雲閣 見学会 3月9日(土)

3月9日(土)  参加人数 8名

企業交流委員会ではメンバー間の情報交換と懇親を兼ねた情報交換会も開催しており、今回は熱海の歴史的名建築を巡るツアーを報告します。

ブルーノ・タウトの内装設計作品 旧日向別邸

東京では二度目の積雪が観測された翌日、打って変わって早春日和となったこの日、歴史的名建築を巡る見学会が開催されました。一行が最初に向かったのは、南甲倶楽部・芳井会長にご推挙いただいた旧日向家熱海別邸です。これは、実業家・日向利兵衛氏の別邸として1936年相模灘が一望できるロケーションに建てられた国の重要文化財に指定される建築物です。その特徴は、急傾斜地ゆえに木造2階建ての母屋前に土留めを兼ねた鉄筋コンクリート造りの地下室が造られ、その屋上を庭園とする工夫が施されています。この地下室の内装設計を手掛けたのが世界的なドイツ人建築家ブルーノ・タウトであり、日本に現存する唯一のタウト作品となったことで、まさにこの地下室が2006年7月に国の重要文化財の指定を受ける所以となりました。地下室は、竹や桐といった和材が随所に用いられた“社交室”、海の眺望を確保するために意図的に造作された階段やワインレッドに染色された絹の貼壁が印象的な“洋風客間”に続き、仕切られた空間でありながら隣室としての調和が重んじられた“日本間”や“ベランダ”から構成され、日本の建築美を強く意識したタウトの思想が感じられる設計・配置となっています。とても熱心なご説明をいただいたガイド役の方からは、母屋の設計も実は近代日本建築の巨匠・渡辺仁によるもので個人邸宅としては希なる作品であること、かの“ブラタモリ”のロケ地にも選ばれたこと等々、決してパンフレット等には書かれていない数々のエピソードも披露されました。

とりわけ深く印象に残ったのは、タウトの作品に心惹かれた施主である日向氏の熱意に応えるべくタウトが協力を要請したのが、逓信省気鋭の建築家であった吉田鉄郎であり、その設計思想に基づいて実際の造作を指導したのが、吉田と同郷であった宮大工棟梁・佐々木嘉平と、知られざる名工たちの合作によりこの名建築が生まれたこと、そして民間企業の保養所となったのち取り壊しの危機に直面した際に救いの手を差し延べたのが、名建築を愛する東京在住の女性篤志家の方であったこと・・・つまり、多くの方々の思いが紡がれた結果、我々が今、この貴重な作品を観ることが出来たということでした。

熱海三大別荘の一つ 起雲閣

続いて一行が訪れたのは、岩崎別荘・住友別荘と並んで「熱海の三大別荘」と賞賛された名邸が基となる「起雲閣」です。”海運王”として名を馳せ、政・財界で活躍した内田信也氏が実母の静養場所として1919年に建てた別荘部分が現存する和館 “麒麟・大鳳の棟” “孔雀の棟”として残されています。1925年に昭和の“鉄道王”根津嘉一郎氏が内田氏より土地・建物を取得すると、根津氏の別邸として手が加わり1929年洋館 “金剛”と緑豊かな庭園が完成します。格調高い迎賓館 “金剛”には、甘美な趣をたたえる“ローマ風浴室”が備え付けられるなど、かつての栄華を今に伝える最も印象的な建物となりました。その後、1932年に日本の神社や寺に見られる建築的特徴を持ちつつも中国的な装飾やアールデコ様式を取り入れた洋館 “玉姫(たまひめ)”と中世英国のチューダー様式を用いた “玉渓(ぎょっけい)”が増築されますが、12年後の1944年に根津家がこの別邸を手放すことになります。これを1947年に取得したのが、金沢・湯涌温泉でのホテル経営で財をなし、戦後アメリカ進駐軍に接収されたため、熱海での開業を模索していた実業家・政治家の桜井兵五郎でした。「起雲閣」の名は、この旅館時代に命名されたものとなります。1949年の“金剛の棟”の改築を手始めに、 “音楽サロンの棟” “展示室の棟” “企画展示室” 等々が断続的に新築され現在に至っています。

旅館としての「起雲閣」は、観光メッカ熱海を代表する宿として数多くの宿泊客を迎えましたが、とりわけ志賀直哉・谷崎潤一郎・太宰治といった日本を代表する文豪たちに愛されたことでも有名です。日本建築の美しさを纏った本館(和館)と離れ、日本・中国・欧州各国の装飾や様式美を融合させた独特の雰囲気を持つ洋館に加えて、緑豊かな庭園が調和して優美な気品を醸し出している名建築といえます。旅館時代にBARとして使われていたスペース「喫茶やすらぎ」で戴いた抹茶と和菓子は気品溢れる雰囲気も相まって格別なものでした。

その後、熱海駅に戻った一行は、伊東魚市場に水揚げされたばかりの海鮮に舌鼓を打ちながらの情報交換を行い、解散となりました。

(企業交流委員 清水英樹)

観劇会「十八世中村勘三郎十三回忌追善 猿若祭二月大歌舞伎」 2月17日(土)

十八世中村勘三郎十三回忌追善 猿若祭二月大歌舞伎 観劇
演目「新版歌祭文 野崎村(しんぱんうたざいもん)」「釣女(つりおんな)」「籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)」
会員交流委員会 2024年2月17日(土) 参加人数:31 名

今回の観劇会は、今年18世中村勘三郎の13回忌にあたる追善の「猿若祭二月大歌舞伎」。記念すべき舞台とあって南甲倶楽部会員とそのご家族など31名の方々にご参加いただきました。はじめて歌舞伎を鑑賞したという方は「華やかさに圧倒されました」。また、毎回参加されている方からは「今回の演目は非常にわかりやすくて楽しめた」との声も聞かれました。

11時開演で昼食をはさんで終了したのは3時過ぎ、4時間の鑑賞時間でしたが、アッという間に過ぎてしまいました。

最初の演目「新版歌祭文 野崎村」は、切ない恋を描いた世話物の名作。久松との祝言を控えた村娘お光のはずむ女心、これを本物の大根をリズミカルに切って表現したおもしろさ、お光の恋敵のお染が久松に「会いたかった〜、会いたかった〜」という名セリフ、髪を切って尼になったお光が久松とお染を見送って泣き崩れる幕切れ、観客も涙するほど情感のこもった演技でした。久松の中村七之助、お光の中村鶴松、お光の父親はあのNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に出演していた坂東彌十郎。素晴らしい歌舞伎役者たちの演技にほれぼれしました。

次の演目「釣女」は、妻を釣り針で釣ろうという大名と付人の話。付人の中村獅童と大名の中村万太郎、それぞれ釣り上げた美女と醜女の踊りとかけ合いが見事でした。狂言を素材とした作品だけに笑えるシーンが満載。でも、これ、現代に置き換えると、醜女がブスとなり批判をあびそう。

最後の演目は「籠釣瓶花街酔醒」。実際の事件をもとにした「吉原百人斬り」を脚色した世話狂言です。

見どころは花魁の八ツ橋を演じた七之助。艶かしい色気に思わずゾクッと震えがきました。片や次郎左衛門扮する勘九郎の演技、とりわけ八ツ橋に一目惚れする時の表情や、縁切りされ絶望する姿は真に迫り、観客にも情が移っていたと思います。

いずれの演目も数々の名セリフを聞くことができ、さらに衣装が華やかで、中でも花魁の着物は豪華で魅了させられました。逆に村娘の着物は控えめな色調ですが粋。衣装も歌舞伎の大きな魅力のひとつです。

次の歌舞伎鑑賞会には、オペラグラスを持参して、同時解説イヤホンガイドを借りて鑑賞した方がいいかもしれません。たいへん楽しい観劇会でした。

白門附属高校会 1月13日(土)

白門附属高校会
2024年1月13日(土) 倶楽部会員参加人数:4名

年明け早々の一月十三日(土)に附属四校の英語スピーチコンテストが、茗荷谷キャンパスにて開催されました。優秀者三名の方への賞品協賛を白門附属高校会で対応させていただいており、委員会メンバーの井上幹事長、岩崎良三さん、鈴木裕さん、高橋の四名にて参加させていただきました。

この催しは、中大附属中学・高校、中大杉並高校、中大横浜中学・高校、中大高校の四校から選抜された高校生、中学生(二校)が日頃勤しまれている英語スピーチを競うという大会です。高校生は、最近の出来事や体験から感じたこと、私の心が動いた出来事、または各自由テーマから選んで約六分間スピーチを行い、中学生は、各学年毎に指定された課題文書を英語で暗唱します。当日の司会進行、先生の講評も全て英語で、進められました。スピーキング、英語表現、スピーチ内容等を三名の大学の外国人講師の先生が採点して、最優秀賞一名並びに優秀賞三名他を選定します。中学生の採点は高校の先生が行いました。

【審査委員のゲイリー・W・キャンター先生から最優秀賞の授与】

皆さん、日頃の中学・高校生活で学ばれている英語を緊張されつつ、一生懸命に、スピーチされていました。私個人としましては、恥ずかしながら、ヒアリング力不足のため、事前に配られた各発表者の英語原稿とにらめっこで、スピーチを拝聴しました。

コンテスト終了後に、井上幹事長より、学生に向けて激励の言葉をご堪能な英語 (訂正) 日本語でかけられ、最後に記念写真撮影後に、終了となりました。今回、幹事校(四校の持ち廻り)をされた中大高校の加藤先生には大変お世話になりました。来年は、幹事校の中大杉並高校で開催される予定ですので、ご興味がある方は、附属ご出身の方でなくても、ご見学いただければと思います。 

【コンテスト後に井上幹事長からの激励のご挨拶】

尚、選抜された高校生部門十二名の学生は全員女子学生、中学生部門十二名中、男子学生は一名のみという、圧倒的な女子力を強く感じた次第です。今の時代におきまして、こういう表現は不適切かもしれませんが、「男子学生、もっと頑張れ!」というエールを送りたいと思います(自分の学生時代の事は棚に上げまして、、、)。

【コンテスト終了後の記念撮影】

白門附属高校会

高橋 憲一郎

企業交流委員会 見学会実施報告
JFEスチール㈱・東日本製鉄所(千葉地区)見学会 12月6日(水)

企業交流委員会 見学会実施報告
JFEスチール㈱・東日本製鉄所(千葉地区)見学会
2023 年12 月6 日(水) 参加人数:25 名

報告:企業交流委員会 塚越公志

 企業交流委員会企画の製鉄所の見学会の内容につき、ご報告させて頂きます。
 個人的には小学生時代の社会科見学前のわくわく感が再現されたような状況で、当日参加させて頂くことになりました。

戦後初めての銑鋼一貫型臨海製鉄所

 見学会は、天気にも恵まれ、御茶ノ水駅から大型バスで出発し、片道1 時間15 分程度で蘇我駅近くの現地に到着。早々に、ご担当の方からのビデオを交えて全体概要説明を頂いたのちに、再度、バスでの工場内の移動となりました。製鉄所の敷地は、縦3 ㎞、横3 ㎞、総面積766 万㎡(230 万坪)となり、なんと東京ドームの165 倍の敷地面積を有するため、見学センターから、中心部の溶鉱炉まで、車で15 分程度とかかります。バスで移動中の工場内には、溶鉱炉、ガス貯蔵タンクなどの外観はもちろん、様々な用途がある車も行き来しており、これだけでもなかなか見ごたえがあるものでした。
 実際にヘルメット・ジャケット・軍手等を着用の上、工場内に入り、溶鉱炉で溶かされた1600℃の鉄が、製鋼工場からスタートし、熱間圧延工場を経て、順次、車などで使われるステンレス鋼板などに様変わりする様子を目の前で見させて頂くことが出来ました。当日の外気温は10 度前後でしたが、ドロドロに溶かされた鉄が冷やされていく過程に立ち会うだけでもその熱気で汗が止まらない状況で、これが真夏になると、体感温度は40℃を超すとのことですから、過酷な環境下で日夜業務に従事されていることを実感しました。
 振り返るに、この工場は1953 年から本格稼働を始めた銑鋼一貫製鉄所であり、工場の説明を頂いた方からも、自分たちの仕事に対する誇りと充実感が伝わってくるものであり、その後ろ姿は、正に「鉄は国家なり」を体現されたような一面が見受けられました。

  東日本製鉄所の全体模型
  概要説明の様子

溶鉱炉外観(JFE ホームページより)
第3熱間圧延工場(JFE ホームページより)

世界最先端のテクノロジーと持続可能でクリーンな製鉄所

 また、個別の印象としては、機械化、自動化が相当進んでおり、いらっしゃる従業員の人数が、広大な敷地面積、業務量に比較して、少ないことにも驚きました。さらには、環境に配慮した取り組みにも積極的であり、溶鉱炉自体も最新鋭の高炉になっており、製鋼プロセスでのスクラップの利用拡大による二酸化炭素(Co2)の排出削減に努めるとともに工場内のエネルギーの循環が施されるように工夫されておりました。
 行政との良好な関係も構築されており、隣接する商業施設、千葉市のスポーツ公園との調和がなされ、地域住民の方々からも愛される素晴らしい工場でありました。そのことは、地域の皆様からの工場見学を精力的に受入れ、工場見学後の小学生たちからのお礼の手紙等が展示されていることからも納得できるものでした。
 なお、17 時からは、近くの蘇我駅に移動し、恒例の懇親会も飲み放題つきのコースで、南甲倶楽部の仲間との懇親を深めさせて頂くことができ、充実した一日となりました。

  見学センターでの集合写真

企業交流委員会では今後も面白い企画が

 懇切丁寧な説明を頂きましたことを感謝申し上げます。また今回の企画は、企業交流委員会の鈴木副委員⾧が、大成建設時代のネットワークを利用して実施頂いたものであり、さらに、御茶ノ水駅から東日本製鉄所までの往復の大型バスの手配は、両総観光㈱の川島社⾧にお力添えを頂きました。この場を借りて、あらためて御礼申し上げます。
 今回同様、面白いセミナー・見学会等が、今後とも企業交流委員会にて実施されるので、是非とも、気軽に参加下さいませ。初めての方々も大歓迎です。

第37回ビジネス交流会  11月20日(月)

南甲倶楽部 第37回ビジネス交流会 2023年11月20日(月)

中央大学 駿河台キャンパス18階 会議室 / 19階 グッドビューダイニング

第1部 特別講演会

「待望の川手副会長 ご登壇!

~政財界とのつながり、鳩山会館 館長 ベンチャー企業の先駆け、

空飛ぶラーメンの真相 複数事業の立ち上げ・・・・・~」

講師:川手 正一郎氏

株式会社ニッセーデリカ 代表取締役会長 南甲倶楽部 副会長

第37回ビジネス交流会は、駿河台新キャンパスで初の開催で講演会とビジネス交流会の二部構成で盛大に開催されました。第一部の特別講演会では、株式会社ニッセーデリカの会長である川手正一郎氏が登壇し、政財界との繋がりや空飛ぶラーメンの成功秘話をはじめ、ベンチャー企業の創業体験について熱くお話いただき、経済の最前線における洞察に触れました。最後に、今、大事なのは時間、時間の大切さを痛切に感じておられるとの事、また、「人は出会いにより、己を知り、己の未来を拓く」「小人は縁に気づかず、中人は縁を生かせず、大人は袖すり合う縁も縁とする」「人生は、生きるということに価値がある。生きるということは、新しい自分を作る」「性合近し、習い合い遠し」「口は人を励ます言葉や感謝の言葉を言うために使おう、目は人の良い所を見るために使おう、耳は人の言葉を最後まで聴いてあげるために使おう、手足は、人を助けるために使おう、心は人の痛みがわかるために使おう」とたくさんの川手語録をご披露頂き、感動の講演会となりました。

第2部 ビジネス交流会

第二部では、異業種間の交流が展開されました。グッドビューダイニングで飲食とお茶の水から東京の夜景を眺めながら、活発に懇親をはかりました。この特別な雰囲気の中で、ビジネスパートナーの発掘やビジネスマッチングの機会として、会員同士が活発にコミュニケーションをとりました。また、会員相互の理解を深めるため、希望者や初参加の方には、自己紹介の機会も設けられ、これにより、参加者たちはビジネスの枠を超え、個々の経歴やビジョン、事業を共有し、新たな可能性を見いだすことができました。 

第37回ビジネス交流会は、中央大学経済界OB会メンバーにとって実り多い機会となりました。

なお、第0部として、特別講演会の前には、希望者で駿河台キャンパスの模擬法廷や図書館の見学会も行いました。

ビジネス交流会を通じて経済界の先駆者たちとの交流が深まり、新たなビジネスの展開へと広がりました。今後もOB会の交流イベントが、メンバーたちのビジネスキャリアに寄与することが期待されます。(ビジネス交流委員長 宿谷 勝巳)

懇親会での1枚
企業交流委員会 金融セミナー 11月7日

日 時 2023年11月7日(火) 18時~19時30分

テーマ「日本の未来」-日本は成長力を取り戻せるか?-

講 師 青木大樹氏

UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメント株式会社

日本地域CIO(最高投資責任者)兼 日本経済担当チーフエコノミスト

中央大学総合政策学部2002年卒業、南甲倶楽部会員

 企業交流委員会主催の金融セミナーは、「日本の未来」-日本は成長力を取り戻せるか?- と題して、UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメント株式会社 日本地域CIO(最高投資責任者)兼 日本経済担当チーフエコノミスト青木大樹氏をお招きして開催されました。

青木大樹氏

 青木氏は学生時代から「日本のために」という想いを胸に猛勉強、南甲倶楽部賞を受賞されるなど、大変熱心かつ優秀な学生であったようです。大学在籍時から内閣府にて政策企画・経済調査に携わり、経済財政の見直し・分析などを担当されました。官僚時代の青木氏は睡眠時間3時間、安倍政権の中核にて「骨太の方針」の策定に携わるなど、言葉通り「日本のために」大活躍されました。

 その後、グローバルな投資や経済の流れを知りたいという気持ちから2010年に世界トップクラスのプライベートバンクであるUBSグループへ入社され、現在に至ります。テレビ東京の経済番組「モーニング・サテライト」のコメンテーターとしても人気を博しています。

 セミナーでは、米国の社会に潜む格差のマグマのリスクの存在、仮に米国内でのリスクの顕在化がなかったとしても米国での利上げの停止後は、一定の期間をおいて大きく株価が下落するショックが発生していることを説明。一方で、ユーロも人民元も世界の基軸通貨とはなりえず、グローバルでのドルの地位は強い環境が続くことが予想されることとの見解をお示しいただきました。

 次に、日本の自給率の低さ、グローバルでの競争力の低下などの背景から、「円」の購買力を示す実効実質レートは、ピーク時の3分の1にまで低下している事実が披露されました。現在の日本はまだ稼ぐ力があり経常収支はプラスの状況ですが、仮に日本の成長力が2分の1となり、かつ、日本のマーケットシェアが2分の1となった場合は、経常収支が赤字となってしまうリスクもありうるということです。

 最後に、日本経済の未来を展望するためキーワードのご提示をいただきました。キーワードは、「脱炭素」(水素・自動車/蓄電池・半導体/情報通信・農業機械等の分野ではグローバルでの知財競争力が日本はTOP)、「新たな価値観」(環境配慮の商品にプレミアムを払うという世代が増えており需要創造、経済成長の原動力になりうる)、「省エネ・省力化」(世界的に拡がる労働力不足の環境下、省エネ・省力化を得意とする日本にはチャンス)、「家計の資産の活用」(お金に働いてもらう。運用大国化)、「ヘルスケア」(経産省の試算、2020年の24兆円の市場規模が2050年には77兆円に)であり、日本は厳しい環境に置かれているものの、国内リソースのメリハリのある活用と政策によっては明るい未来も期待できることをお示し頂きました。

 参加者からの「ドル円相場の展望」等の質問にも、丁寧にお答えいただきました。

 セミナー終了後に行われた懇親会では、講師の青木氏を中心に大変活発な交流がおこなわれ、コロナ禍を乗り越えて対面でのセミナー、懇親会ができるよろこびを参加者の皆様も感じられたと思います。

企業交流委員会 情報交換会 8月21日(月)

国立競技場スタジアムツアー

国立競技場スタジアム01

日本スポーツ振興センターホームページより

企業交流委員会はメンバー間の情報交換と懇親を兼ねた情報交換会を8月21日(月)に開催しました。今回は東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のメイン会場となった国立競技場スタジアムツアーで、参加者は井上均委員長他の11名。

国立競技場の遍歴
大正時代、明治天皇を祀る神宮として代々木に内苑、青山に外苑が造られました。その際、外苑は欧米式の公園と総合競技場を備えるものとし、1924年(大正13)東洋一の本格的陸上競技場となる明治神宮外苑競技場が完成しました。
その後この競技場を取り壊し、1958年のアジア大会のメイン会場として国立競技場が新設され、1964年には東京オリンピック大会の開会式に使用されました。
2012年、東京オリ・パラ招致委員会が東京2020大会に向けたスタジアムの建て替えを決定し、設計国際コンペによってイラク出身のザハ・ハディド案が採用されましたが、工事費と工期の大幅超過問題が発生し、2015年に白紙化。
改めて工期短縮と工事費抑制を目的として、デザインビルトの公募型プロポーザル方式により、大成建設・梓設計・隈研吾建築都市設計事務所JVが選定されました。
設計1年、工事3年の工期を経て、2019年11月に新しい国立競技場が建設費1,569億円で完成し、2021年7月に第32回オリンピック大会のメイン会場として使用されました。

国立競技場スタジアム02

(独)日本スポーツ振興センターホームページより

スタジアムツアー
東京2020大会のレガシーをアスリート気分で体験できるのがこのツアー。
先ずは1階の入場口から入り、選手達のサインウォールを眺めつつ、インタビューゾーンで聖火トーチやロッカールームを見学。金メダルを取った気分でカメラに向かってビクトリーサインを楽しんでいると、後ろで外人の紳士がじっと佇んでいるのが気になり近くに寄ってみたら、サッカー日本代表の監督を務めたザッケローニ氏の精巧な蝋人形だったのにびっくり。
選手控室からは大地をイメージした赤茶色のトラックと天然芝のフィールドへと続きますが、3層のスタンドと60mの大屋根の迫力に圧倒されます。観客からの大声援を受けたら好記録が出るのも分かります。ただ我々は、暑いのと設置してあったハードル1,067mmの高さに気落ちして、短距離競争は残念ながら諦めました…。

国立競技場スタジアム03
国立競技場スタジアム04
国立競技場スタジアム05

その後スタンドの観客席を通り、4階の展望エリアへ。どの席からもトラックが間近に見え、68,000人を収容する大スタジアムが案外コンパクトに感じられました。軒庇には47都道府県から集められた国産木材が活用されており、それぞれの産地の方位に配置してあるそうな。最後に、親切な係員の方に記念写真を撮ってもらいました。

尚、このスタジアムツアーは一般公開されており興味のある方は「国立競技場スタジアムツアー」の Webサイトへ。
ツアー終了後、喉が渇いた我々は近くの「森のビヤガーデン」で懇親会を開催しました。

国立競技場スタジアム06
国立競技場スタジアム07

企業交流委員会 副委員長 鈴木浩(記)

にもく会併催懇親ビアパーティ 9月14日(木)

コロナ禍から解放 「天空ビアパーティ」で交流を深める

恒例のにもく会併設懇親ビアパーティが開催されました。例年、東京都観光汽船(株)守谷慎一郎氏(当会会員)の手配にて水上バスを貸し切りにしての「水上ビアパーティ」でしたが、今回は本年2月に竣工したばかりの中央大学駿河台キャンパスの最上階「Good View Dining(グッドビュー ダイニング)」を貸り切って開催しました。駿河台の高台にそびえる19階からの眺望は素晴らしく、遠く秩父の山並みも望める「天空ビアパーティ」となりました。

当倶楽部会員84名という大勢の参加者にお集まりいただき、定刻18時より会員交流委員会の佐藤勝彦委員、佐野友映委員の司会のもと開宴しました。誕生日会誕生日会と懇親ビアパーティの二部構成とし、まずは第一部の誕生日会。中央大学校歌斉唱の後にお誕生月の参加者13名を囲みハッピーバースデーの歌でお祝いした後、お誕生月の皆さまから一言ずつご挨拶をいただきました。当月84歳のお誕生日を迎えられる住吉陽氏を皮切りに、最若手は今月入会されたばかりの2011年卒藤川慎吾氏までユーモアに富んだスピーチをいただきました。最後に長谷川稔会員交流委員会担当専務理事よりご挨拶があり、第一部は締めくくられました。

誕生月の方々から一言ずつご挨拶

懇親ビアパーティ続く第二部では懇親ビアパーティに先立ち川手正一郎副会長よりご挨拶・乾杯のご発声をいただきました。

誕生日会に続くご挨拶ということで、今年で91歳(当日の最年長!)を迎えられる健康の秘訣を紹介。日頃から心に刻んでおられる「五つの誓い」、①口は感謝し、人を励ますために ②目は人のよいところを見るために ③耳は人の言うことを最後まで聞くために ④手は人を助けるために ⑤心は人の痛みをわかるために――は参加者一同深く感銘をもって聞き入っていました。

「笑顔は人を明るくする!」の掛け声とともに高らかに乾杯し、楽しい宴会の幕が開きました。

久しぶりにコロナ禍から解禁されたビュッフェスタイルで用意された美味しい食事とビールを楽しみながら、参加者は各テーブルを行き交いながら、会員同士の交流を深めて次第に盛りあがりをみせました。ビアパーティで用意されていたビアサーバー「トルネード・ディスペンサー」は、ジョッキの底からビールを注ぐ珍しいものでした。皆さん驚きと感嘆の表情とともに自らビールを注ぎ、のど越しを堪能していました。気になる方はぜひ、駿河台キャンパスまで足をお運びいただき体験してみてください。

  ビアサーバー「トルネード・ディスペンサー」のビールで会話も弾む

会も中盤に差し掛かったところで、お楽しみ企画のプレゼント交換会がはじまりました。参加者の皆さまには事前にプレゼントをご用意いただきました。参加者名簿の後半の方々(卒業年が若い方々)に会場前方へ出てきていただき、名簿前半(卒業年が上の方々)の数字が書かれたくじを引いて、お互いに用意したプレゼントを交換しました。プレゼント交換を通して大先輩と交流するきっかけにもなり、参加者の皆さまの表情も和らいでいき、後半に向けてさらに活気あふれる懇親会となりました。

楽しい懇親会も終わりに近づいた頃には窓の外はすっかりと日が暮れており、開宴の頃の眺望から街の夜景を見渡す素敵な景色へと変化していました。熊坂隆光専務理事による中締めのご挨拶では、コロナ禍以来の賑わいをみせたビアパーティの盛会を喜ぶとともに、活気溢れる南甲倶楽部で母校中央大学を支えていく意気込みを語り、三本締めで締めくくりました。

今年の懇親ビアパーティはコロナ以前にも劣らぬ盛りあがりとなり,会員の皆さまが待ち望んでいた雰囲気がヒシヒシと伝わってきました。今後も会員交流委員会一丸となって、参加された皆さまが笑顔になれる企画でお待ちしていますので、皆さまの積極的なご参加をよろしくお願いいたします。

(会員交流委員会 筑紫 和男)

  恒例の校歌斉唱

第344回南甲倶楽部ゴルフ会

令和5年9月13日(水)、第344回、南甲ゴルフ会が千葉県の浜野ゴルフクラブにて開催されました。当クラブの前社長、清藤良則先輩は南甲倶楽部の会員、いつも低価格の料金でプレーさせて頂いています。感謝です。

9月半ばにもかかわらず天気予報では猛暑日。この夏は、30度を超える日が80日を超えているそうで、今日の浜野は35度をこえるとか。本来であれば秋の絶好のゴルフ日和なのに、異常気象。

8時40分、新入会の中村嘉宏さん(S57卒)をはじめ総勢27名がキャディマスター室前に集合。玉澤会長の熱中症に気をつけて下さいとのご挨拶、競技説明、集合写真と続き9時3分、アウト、インに分かれてスタートして行きました。

16時、全員プレー終了し、パーティルームに集合。衆議院議員、法務副大臣、門山宏哲さん(S62卒)に乾杯の音頭を取ってもらいパーティ開始。新入会の中村嘉宏さんに自己紹介をして頂き、それから表彰式が始まりました。栄えある優勝は、グロス97、ネット69の前野正良先輩(S46卒)、準優勝はグロス92、ネット69の梅沢雄一さん(H1卒)。お二人は同ネットでしたが南甲倶楽部ゴルフ会は年齢上位のため、前野先輩が優勝でした。ベスグロは、やはりこの方、86で仲長孝先輩(S50卒)でした。皆様、それぞれおめでとうございます。清藤先輩より松茸昆布、烏田克彦さん(S58卒)より手洗い石けん、大浦理さん(S60卒)よりグラニュー糖、玉澤会長より丘なる実さんのCDと、沢山の皆様より賞品の提供をして頂きました。有難うございます。

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17時、楽しい時間もつかの間、初対面の方々が名刺交換をして貰い、清藤先輩の中締めでお開きとなりました。

第343回南甲倶楽部ゴルフ会
第343回南甲倶楽部ゴルフ会

令和5年7月12日(水)、第343回南甲ゴルフ会が、桜ヶ丘CCにて開催されました!

連日、猛暑日が続いており、当日も、朝のワイドショーで無駄な外出は控えるようにアナウンスされる中、9時40分、キャディマスター室前に、初参加の烏田克彦さん(S58)、ゲストの岡井裕夢さんを含め、31名の命知らずが集合。玉澤ゴルフ会会長のご挨拶を頂き、それから競技説明。10時丁度からアウト、イン4組ずつがスタートして行きました。

時間がたつにつれて気温が上昇、ハーフを上がり昼食時にはやっと一息。午後、私の組の4人、段々と会話もなくなり、早いラウンドの終了を祈るようになってきました。15時、アウト、インの最終組がホールアウト。皆様、よく無事にクラブハウスにたどり着いてくれました。後で分かったことですが、この日は、八王子市が全国一の39.1度を記録。桜ヶ丘CCは、ほぼ八王子、暑かった訳です。

15時20分、パーティ、表彰式が開始!

第343回南甲倶楽部ゴルフ会

第343回南甲倶楽部ゴルフ会
猛暑のラウンドを制したのは、47、49の96、ネット68の石井清一さん(S44)。準優勝はグロス92、ネット68と石井さんと同ネットでしたが、年齢差で安藤秀樹さん(S55)。第3位もグロス95、ネット69の中尾憲三さん(S52)。皆さん、猛暑の中での100切り、ネット60台はお見事でした。ベスグロは85の神谷宗弘さん(S55)。それぞれおめでとうございました。16時、盛り上がったパーティもお開きとなりました。

第343回南甲倶楽部ゴルフ会
本日も、小高愛二郎さん(S54)よりエイワのマシュマロ、吉谷始展さん(S55)より沖縄土産のコースター、宮澤公廣さん(S38)よりTシャツ、タオル、ご自身のCDを商品提供して頂きました。皆様、何時も有難うございます。

第343回南甲倶楽部ゴルフ会